日本で発行しているクレジットカードは日本に居住している人だけに発行しているのが基本ですが、日本に住んでいるのは日本国籍を持っている人ばかりではありませんよね。
外国人観光客は別にして、海外からの留学生で長期滞在している人や永住権を持っている人もたくさんいます。
もし外国人でも日本のクレジットカードを作れるとすれば、その条件は何でしょうか?
今回はクレジットカード審査と外国人、海外居住の日本人へのクレジットカード発行について解説します。
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クレジットカード審査の対象となる外国人は?
まず最初に言っておきますが、日本国籍でないというだけでクレジットカードの審査で却下されることはありません。
しかし同じ外国人でも、クレジットカードが作れる場合と作れない場合があるのは事実です。
まずはその違いから解説しましょう。
外国人留学生は滞在期間がポイント
外国人が日本に滞在する場合「在留カード」を発行します。
もしくは「特別永住者証明書」を発行するかのどちらかになりますが、少なくてもどちらかを持っていないとクレジットカードを作ることができません。
つまり観光客ではないという証明と、一定期間以上日本に滞在しているという証明ができないとクレジットカードの発行はできないというわけです。
外国人留学生の場合は、学生カードの扱いとなるのでさらに学生証も必要となります。
留学生には交換留学生もありますが、短期の在留期間がほとんどなのでクレジットカードを作ることは難しくなります。
留学生の場合は2年以上の在留期限がないとクレジットカード審査を通るのは難しくなるので、母国で作ったクレジットカードを持ってくることをおすすめします。
永住権がある外国人は問題なくクレジットカードが作れる
永住権があれば外国人特有の在留期限の問題はクリアできるので、クレジットカード審査も日本人に対する審査と変わりはありません。
永住権があるのにクレジットカード審査を通らなかった場合は、外国人であることが原因ではなく、支払能力やクレジットヒストリーの問題が原因です。
日本人でも過去に支払遅延や事故歴があったり、勤務年数が短かったりという場合は却下されるのと同じです。
永住権があっても却下されたという場合は、過去の事故歴が消えるまで待つか、収入が安定するまでクレジットカードの申込は控えましょう。
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クレジットカード申込に必要な提出書類と審査のチェックポイント
基本的な審査基準は外国人でも同じですが、提出書類に違いがあります。
では提出書類を審査ではどんな視点でチェックしているのか解説しましょう。
在留カード
2012年7月9日に新しい在留管理制度が始まり、従来の「外国人登録証明書」に代わり「在留カード」が発行されるようになりました。
在留カードは短期滞在や在留資格がない人、特別永住者には発行されないので、特別永住者以外は在留カードがないとクレジットカードを申込むことができません。
在留カードに記載されているのは以下のとおりです。
顔写真・氏名・国籍・地域・生年月日・性別・在留資格・在留期限・就労の可否
クレジットカード審査では在留期限や就労の可否がチェック項目となります。
在留期限が短すぎないか、学生以外で終了が許可されているかどうかをチェックして審査の判断材料としています。
特別永住者証明書
特別永住者証明書も在留カードと同じようにカードとなっていて、記載されている内容は次のとおりです。
顔写真・氏名・国籍・地域・生年月日・性別・有効期限
特別永住者証明書は持っているだけでクレジットカードの発行対象かどうかがわかるので、クレジットカード審査では有効期限をチェックするだけで、特に特別な意味は持ちません。
クレジットカード審査では有効期限切れでない限り、通常通り安定した収入があるかどうか、過去にクレジットの事故がないかどうかということを判断材料にして審査するので、日本人に対する審査と同じです。
スムーズに審査を受けるために必要なこと
外国人の場合は日本人以上に収入や居住の安定性が信用につながるので、在留カードや特別永住者証明書だけでなく、出来る限り多くの書類を添付すると審査がスムーズになります。
- パスポート
- 運転免許証
- 健康保険証
- 源泉徴収票や所得証明書
- 住民票
在留カードを持っている外国人であれば住民登録が可能なので、なるべく住民登録をして住民票を添付すれば居住の安定性を証明できます。
特に収入を証明する書類があれば年収の裏付けにもなるので、審査では有利となります。
求められている書類以外でも上記のような書類をなるべく多く提出して、収入や居住の安定性をアピールしましょう。
日本語ができないのはマイナス
クレジットカード会社は、外国人向けの申込書や会員規約は作っていません。
少なくても日本のクレジットカードを作るのであれば、日本語をある程度習得していないと審査通過は難しいでしょう。
日本人が海外でクレジットカードを作る場合でも、少なくても英語を理解していないと作れないのと同じです。
特別永住社は日本語に関しては問題ないでしょうが、在留カード保有者の場合はまず日本語を理解できるようになってからクレジットカードを申込みましょう。
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日本人の海外在住者へのクレジットカード発行の条件
ここまでは日本居住の外国人へのクレジットカード発行に関して解説しましたが、反対に海外に在住している日本人に対するクレジットカード発行はどうなるのでしょうか?
クレジットカードは海外には発送しない
クレジットカード会社によって海外居住者への対応は違っていますが、基本的にクレジットカードを発送するのは日本国内だけなので、日本に住所がなければ受け取ることができません。
しかし、必ずしも住民票は必要ではなく、クレジットカードを受取できる家族がいれば代わりに受け取ることができます。
クレジットカード会社の中には本人確認を兼ねて「本人受取限定郵便」でクレジットカードを発送する場合があります。
この場合はクレジットカードが返送されるので、その後で本人確認資料をカード会社に送付して書留で送り直してもらうと家族でも受取ができます。
ネット申込の場合、本人受取限定郵便での発送となるので、申込書を取り寄せて申込するとこうした手間が省けます。
日本の銀行口座は必須
クレジットカード会社は海外の金融機関とは提携していないので、日本の銀行口座があることは必須です。
ネット申込では、特定の銀行であればオンラインで銀行口座を登録できる場合があります。
楽天カード や JCBカード もそのひとつですが、銀行口座が確認できれば本人確認もできるので(口座開設時に必ず本確認を行なうため)、オンライン申込でも簡易書留でクレジットカード発送となり家族も受取可能です。
オンラインで登録できる銀行に口座があれば、最もスムーズにカードの受取ができます。
クレジットカード審査で海外居住者が注意する点
審査そのものは日本に居住しているのと変わることはありません。
日本の会社への勤務でなくてもかまわないので、日本居住者と同じように審査が行われます。
日本に銀行口座があり、日本でクレジットカードを受取できれば問題はありませんが、クレジットカード会社によって対応の違いがあるので、申込前に直接確認をしておくことが大事です。
ちなみに、海外旅行傷害保険は海外居住のままでは適用になりません。
海外旅行傷害保険の提供条件には「日本を出国後」という条件があるので、一度日本に帰らないと保険は適用外です。
また海外居住は海外旅行ではないと判断される可能性が高いので、クレジットカード会社や保険会社に確認しましょう。
まとめ
外国人でも日本でクレジットカードを作って利用したほうが便利な点があります。
海外発行のクレジットカードは利用できるATMが限られているので、日本発行のクレジットカードのほうが使いやすいのです。
また、ポイントサービスが充実しているクレジットカードであれば節約にもつながります。
外国人だからといってクレジットカードを作るのをためらっている人は、条件さえ揃っていればクレジットカードの発行は難しくないので、ぜひチャレンジしてみましょう。