クレジットカードに付帯している海外旅行傷害保険は、保険料無料で適用になるので海外旅行好きの方には便利なサービスです。
わざわざ旅行の度に保険商品を購入する必要がなく、保険料も手続きの手間も省けるので助かることしかありません。
そして以外に知られていませんが、クレジットカードの海外旅行傷害保険は、カード会員本人だけではなく家族も適用できる場合もあります。
今回はクレジットカード付帯の海外旅行傷害保険のお得な使い方について解説します。
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家族が海外旅行保険の保険対象となるには?
海外旅行にひとりで行く人は出張以外を除けば現実的に多くないでしょう。
たいていは家族や友人と海外旅行を楽しむというケースが多いので、まずは家族が保険対象となるケースをご紹介します。
家族カード会員と家族特約
基本的に、家族カード会員となっていれば、本カード会員と同様の補償を受けることができます。
しかし、家族カードの対象外となっている18歳未満の子供などは、そもそも家族カードを作ることもできません。
それでは、18歳未満の子供は海外旅行傷害保険の対象にすることはできないのでしょうか?
その場合は、「家族特約」という特約つきの海外旅行傷害保険を付帯しているクレジットカードを作りましょう。
ただし、家族特約つきのクレジットカードは基本的にゴールドカードといった上級カードに多く、年会費無料の一般カードに付帯されていることは珍しいので、年会費の負担が大きくなります。
さらに、対象となる家族や補償金額にも制限があります。
家族特約の対象となる家族
家族特約つきのクレジットカードでも家族全員が無条件で対象となるわけではなく、一定の条件があります。その条件はクレジットカードによってその条件に多少違いがあります。
例として三井住友カードの場合、家族特約の条件は次のとおりです。
- 本会員と生計を共にする19歳未満の同居の親族
- 本会員と生計を共にする19歳未満の別居の未婚の子
親族の定義は6親等以内の血族と3親等以内の姻族ですが、聞いただけではピンとこない人も多いでしょう。
親族はかなり範囲が広くなりますが、本会員と生計を共にするという条件から、
- 本会員の配偶者
- 父母(義理の父母)
- 子供
- 祖父母
- 孫
- 兄弟姉妹
- 曾祖父母
- ひ孫
- 甥や姪
このくらいまで覚えておけば一般的な家庭では充分でしょう。
ただし注意が必要なのは、「生計を共にする」というのは「同じ収入で生活をしている」という意味になるので、親族であっても別に収入を得ていれば対象外となります。
またクレジットカードによっては配偶者が家族特約の対象にならないこともあるので、その場合は家族カードを追加しましょう。
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家族特約つきのクレジットカード
それでは家族特約つきの主なクレジットカードをご紹介しましょう。
三井住友カード
三井住友カードで家族特約付きの海外旅行傷害保険が付帯されているのは、三井住友VISAゴールドカードとプライムゴールドカード、ヤングゴールド、エグゼクティブカードです。
特に三井住友VISAゴールドカード、プライムゴールドカードは知名度も高く非常に人気のカードなのでおすすめですね。
もちろん、さらに上級のプラチナカードも家族特約があります。
ゴールドカードとプライムゴールドカードの家族特約の補償金額は以下のとおりですが、( )内の本カード会員の補償額と比べると低い設定ですね。
- 傷害死亡・後遺障害 最高1,000万円(5000万円)
- 治療費用 200万円(300万円)
- 賠償責任 2,000万円(5000万円)
- 携行品損害 50万円(50万円)
- 救援者費用 200万円(500万円)
ちなみに、三井住友VISAプライムゴールドは29歳以下、ゴールドカードは30歳以上が条件です。
20代限定 三井住友VISAプライムゴールドカード
30歳以上 三井住友VISAゴールドカード
JCBカード
JCBではJCBゴールドカード、ゴールド ザ・プレミア、ザ・クラスといった上位カードに家族特約が付帯されています。
誰にもメジャーなJCBゴールドカードの家族特約の補償内容は以下の通り
- 傷害死亡・後遺障害 最高1,000万円(1億円)
- 治療費用 200万円(300万円)
- 賠償責任 2,000万円(1億円)
- 携行品損害 50万円(50万円)
- 救援者費用 200万円(400万円)
※( )内は本カード会員の補償金額
本カード会員の補償と比べるとやはり低くはなっていますが、それでも一般カードの補償よりは充実しています。
クレジットカードや家族カードを作れない子供の補償としては充分な額だと思います。
公式サイト JCBカード
その他家族特約付きのクレジットカード
基本的に、ゴールドカード以上であれば海外旅行傷害保険に家族特約が付いていると思って間違いありません。
アメリカン・エキスプレス・カードは一般カードですが、年会費は一般的なゴールドカード以上(約3万)なので家族特約が付いています。
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楽天カードは1枚のカードで全員に旅行保険適用できる
楽天カードは年会費無料で海外旅行傷害保険が付帯されている高スペックなクレジットカードですが、実は海外旅行傷害保険にもお得な使い方があります。
通常のクレジットカードは、同じクレジットカードを持っている人が何人かいっしょに海外旅行に行っても、海外旅行傷害保険はそれぞれのカードで適用されます。
しかし楽天カードの場合は、だれか1枚のカードで旅行代金をまとめて決済すると、楽天カードを持っているほかの人も保険の対象になります。
これを利用すると、例えばカード利用枠が残っていない楽天カード(の所有者)でも、旅行代金を決済しないで保険を適用することが可能です。
さらにいうと、まとめて決済するカードは全員分の代金の楽天スーパーポイントが貯まるのでその点でもお得です。ポイントは決済したカードにしか付かないので、誰が決済するかで揉めないようにしましょう。
公式サイト 楽天カード
海外旅行保険の利用付帯の条件
楽天カードに限らず、海外旅行傷害保険が「利用付帯」となっている場合は、保険を適用するための条件が付いています。
利用付帯の条件を簡単に言うと、「旅行代金の全額または一部を対象カードで決済すること」なのですが、この「旅行代金の一部」がちょっと曖昧ですよね。どこまでが一部として認められるの?と。
この利用付帯の条件について、下記でちょっと詳しく解説します。
公共交通乗用具とは何か
利用付帯は、公共交通乗用具のカード決済が必要なことが条件のひとつですが、この「公共交通乗用具」がよくわからない人が多いのではないでしょうか。
簡単に言うと「交通費」みたいなものです。
例として楽天カードの海外旅行傷害保険では次のものが公共交通乗用具となっていて、出国前にカード決済すると保険が適用になります。
- 電車 成田エクスプレス、新幹線(特急券のみも可)、自宅からの乗り継ぎ電車代
- バス リムジンバス、自宅からの乗り継ぎバス
- タクシー 空港までのタクシー代、自宅から最寄り駅の利用も可
- 航空機 地方航空から成田空港までなどの航空機代
これらの交通手段を一部でも(1円以上)カード決済すれば保険が適用されます。
ただし、マイカーのガソリン代やレンタカー代は対象外なので注意しましょう。
海外旅行代金には何が含まれる?
上で挙げた交通費とは別に、海外旅行代金として認められるのは、旅行先への航空チケット(乗り継ぎ含む)と旅行代理店で予約した海外パックツアー料金です。
出発前の宿泊代や海外でのホテル代は含まれません。
また、海外でホテル代を支払うことはパックツアー外の宿泊になるので対象外となります。
以上のうちどれかひとつの支払い(の一部でも)をカード決済すれば保険適用になるので、海外旅行傷害保険が利用付帯であっても実際には簡単に保険を適用させることができます。
もちろん、無条件適用となる「自動付帯」の方が良いのは当然ですが、自動付帯はランクが上のカードであったり補償額が下がったりする傾向にあります。
利用付帯というだけで敬遠してしまう人もいますが、実は付帯条件は1ミリも難しくありません。コスパの良い利用付帯の海外旅行保険を、ぜひ上手に活用していきましょう。
⇒利用付帯・自動付帯って何?クレジットカード海外旅行保険の基本解説
まとめ
海外旅行は、家族や友人など大勢で行くと楽しい旅行ができます。
しかし、海外でのトラブルも想定して十分な準備をしておかないと、楽しい旅行も台無しになることがあります。
クレジットカードの海外旅行傷害保険は海外でのトラブルを軽減してくれ、クレジットカードによっては家族も補償の対象になります。
海外旅行前には自分のクレジットカードに付帯されている海外旅行傷害保険はよく調べて最大限に活用しましょう。
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