東南アジアの経済大国「シンガポール」。
日本のパートナーとして欠かせない国のため、ビジネスでの需要が高いだけでなく、マーライオンや綺麗で安全な都市というイメージから観光でも人気があります。
利用者の多さを象徴するように日本とシンガポール間には数多くの航空便が飛んでおり、日本を代表する航空会社から格安航空会社まで就航しています。
この記事では、ANAマイルを貯めてシンガポール旅行に行くコツやポイントをまとめて紹介していきます。
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ANAのシンガポール線の基本知識
まずは基本知識からですが、シンガポール行きの特典航空券は比較的取りやすい路線になります。というのも、飛んでいる便が多いからですね。
日本を代表する航空会社であるANAも、日本とシンガポール間に自社運航便、コードシェア便を含めて多くの便を飛ばしています。
ANA本体が運航する日本-シンガポール路線は1日4便で、羽田空港から2便と成田空港から2便を運航しています。
スケジュールは2019年夏現在、成田空港発が夕方に2便、羽田空港発は午前中に1便と深夜に1便を飛ばしています。
機材は、最新鋭のB787-9やB777などの大型機を導入しており、機内クラスはエコノミークラス、プレミアムエコノミークラス、ビジネスクラスの3クラスが基本です。
ただし、機材変更などによりファーストクラス付きの機材が投入されることもあります。
シンガポールに行くまでの必要マイル数(ANAマイル)
ANA国際線の必要マイル数
ANA国際線の特典航空券では「シーズン制」を採用しており、必要マイル数は「日時(シーズン)」と「座席クラス」によって変動します。
シンガポール行きの特典航空券シーズンは、2019年だと以下のように分けられています。
3つのシーズン
ローシーズン | 1/7~1/25、4/1~4/25、5/8~6/30、12/1~12/19 |
レギュラーシーズン | 1/26~3/31、7/1~8/1、8/20~11/30 |
ハイシーズン | 1/1~1/6、4/26~5/7、8/2~8/19、12/20~12/31 |
必要マイル数は、利用クラスとシーズンによって以下のように分かれます。
シーズン・クラスごとの必要マイル数
ローシーズン | レギュラーシーズン | ハイシーズン | |
エコノミークラス | 30,000 | 35,000 | 38,000 |
プレミアムエコノミークラス | 46,000 | 51,000 | 54,000 |
ビジネスクラス | 55,000 | 60,000 | 63,000 |
ファーストクラス | 105,000 | 105,000 | 114,000 |
スターアライアンス提携の航空会社の必要マイル数
もう1つ、ANAのマイルを使って特典航空券を取得する方法として、ANAの加盟している航空連合「スターアライアンス」と提携している航空会社の特典航空券を取得することもできます。
提携航空会社の場合の必要マイル数は、シーズンによるマイル数の変動はありません。座席クラスによってマイル数が定められており、以下の表のようになります。
利用クラス | 必要マイル数 |
エコノミークラス | 35,000 |
ビジネスクラス | 60,000 |
ファーストクラス | 105,000 |
ANA便でシンガポール行きの特典航空券を取るなら、羽田発より成田発が狙い目
ANAが運航している便を利用する場合には、羽田発または成田発の便を利用することになります。
では、どちらの便が特典航空券を取りやすいのでしょうか?
これは、実際に空席を調べてみると傾向が見えてきます。
はっきりと言えることは、羽田発の便は人気が高く空席が少ないということです。
元々、シンガポール路線は観光需要よりもビジネス需要が高い路線のため、都心から近く、さらに国内線が充実している羽田は乗り継ぎがしやすいため、羽田発の便は満席のケースが多いです。
特に羽田発の午前中の便は、現地での滞在時間を長く使うことができるので特に人気の高い便です。
逆に狙い目なのが成田空港発です。2便とも1時間違いで夕方に出発するため、少し出発の遅い2便目が一番の狙い目になりますね。
この時間帯は提携航空会社も含めて、シンガポール行きが集中するので乗客が分散する傾向があります。
シンガポール行きの特典航空券を取るなら狙い目の時期(シーズン)は「11月」
シンガポール行きの特典航空券を狙う場合、いつの時期が一番狙い目になるのでしょうか。
はっきりと答えを示すと、ずばり11月です。
なぜ11月が狙い目になのか?
それは、シンガポールの季節と文化にあります。
まず、シンガポールは赤道直下の国のため雨季と乾季に分かれています。4月から10月が乾季であり、雨が少ないので観光シーズンになります。
一方、11月から翌年の3月は雨季になるため、雨や曇りの日が多く、観光客が少なくなる時期です。特典航空券を取るなら、この人が空いている時期が狙い目なのは常識です。
このシーズン事情はハワイなどの人気観光地と傾向が似ていますが、シンガポールが違うのは1月から2月の航空券が非常に取りにくいというところです。
これは、シンガポールに中国人が多く、シンガポールそのものも旧暦で動いているからです。1月から2月にかけては中国の「春節(中国の旧正月。休暇期間)」にあたり。長期休みを取る人も多くなります。
結果的に観光需要が高くなるので、1月〜2月も航空券は取りにくい結果になります。
よって特典航空券を狙うのであれば、消去法で11月のシーズンがベストになるのです。
シンガポール行きの路線ルートの種類(おすすめはスターアライアンス特典航空券を使う)
おすすめはスターアライアンス加盟のシンガポール航空
シンガポール行きの航空券を調べるときにおすすめしたいのが、スターアライアンスの特典航空券です。
特典航空券というのは、便数が多くなればなるほど取得しやすくなります。
ANAの国際線特典航空券で発券した方が安くなりますが、選択肢は東京発の4便しかありません。
しかし、シンガポールと日本の間には同じスターアライアンスに加盟しているシンガポール航空も就航しています。
しかも、シンガポール航空は東京だけでなく、札幌・中部・関西・福岡と1日に最大で8便就航しており、それだけ特典航空券が取りやすくなります。
とくに、利用者が集中しやすい東京発や関西発の便よりも、地方都市である札幌や名古屋、福岡発の方が、特典航空券が空いている傾向があります。
スターアライアンスの特典航空券であれば、東京発のシンガポール行きを予約するときと、東京からANAを利用して福岡経由でシンガポールに向かったとしても同じ必要マイル数になります。
シンガポール行きの航空券を探すのであれば、自分の最寄り空港発がない場合、他の都市からシンガポールに向かう便の空席をまず調べましょう。
経由便になるとルートは無数に出てくる(スターアライアンス特典航空券使う)
日本からシンガポールに向かうとき、ANAまたはシンガポール航空の直行便以外にも、スターアライアンスの特典航空券を使うと選択肢が多数出てきます。
どれだけの選択肢があるのかというとルートは無数にあり、代表例を以下に記載します。
ルート例
- 日本→〔ANA〕→香港→〔シンガポール航空〕→シンガポール
- 日本→〔エバー航空〕→台北→〔エバー航空またはシンガポール航空〕→シンガポール
- 日本→〔タイ国際航空〕→バンコク→〔タイ航空またはシンガポール航空〕→シンガポール
上に挙げた以外にも、上海経由、ソウル経由、北京経由などたくさんのルートがあります。
どのルートを使ってもANAマイルで航空券が発券可能です。
意外と知られていないフィリピン航空マニラ経由
実は意外と知られていないルートとして、フィリピン航空を使ったマニラ経由があります。
フィリピン航空も東京をはじめ、関西・名古屋・福岡・札幌に就航している航空会社ですが、スターアライアンスには加盟していません。
しかし、フィリピン航空はANAと提携をしているので提携航空会社の特典航空券として発券することができます。
スターアライアンスの航空券検索では出てこないルートで、航空会社を指定してルート検索をしないと航空券を探すことができないシステムになっていることから意外と空きを発見することができます。
シンガポール行き特典航空券の空席の探し方
ここまで説明したように、これだけルートがたくさんになると特典航空券の空席探しをするのも一苦労です。
実際に、ANAのホームページからANA国際線特典航空券の予約ページを開くと、ANA直行便とシンガポール航空の直行便、さらにANA便を使った経由便しか検索されません。
東京発着の場合には、大阪発や福岡発の便は、そのまま検索しては登場しません。
そこで、1つ1つ区間を決めて検索していく必要があります。
ANAの特典航空券検索システムでは往復を同時に検索しないといけません。
そこで、往路の希望日を入力し、復路は適当な日付を入れておき調べ始めます。
そして東京発で見つからない場合には、区間ごとに区切って検索をします。
このときに出発地を大阪や名古屋など変えながら順に探していきます。
一気に複数の区間を調べたい場合には、往復で検索をするのではなく「複数都市・クラス混在」を使います。
パソコンの検索システムでは、ANA自社運航路線を優先して検索する特徴があります。経由便を予約するときには経由地を指定して、乗り継ぎする便を別々に探した方が空席が探しやすくなります。
そして、特典航空券の空席がある便を繋ぐことでシンガポールに到着することができることを分かった段階で、路線ごとに予約していくのがよいです。
空席探しをするのに時間はかかりますが、丁寧に探していくことで繁忙期であっても空席を探すことができる確率は高いです。
注意点は、区間ごとに検索すると最低乗り継ぎ時間を無視した結果が出るケースがあります。
大阪伊丹空港と関西国際空港、台北の桃園空港と松山空港のように同一都市でありながら、空港が離れている場合には、乗り継ぎに時間がかかるので、便を選択するときに注意しましょう。
ANAマイルを貯めるのにおすすめのクレジットカードは?
年会費格安で持てる万能ゴールドカード「ANAワイドゴールドカード(VISA/MasterCard)」
ANA VISAワイドゴールドカード | おすすめポイント |
|
まず最初におすすめすべきカードが「ANA ワイドゴールドカード」です。
陸でも空でもザクザクANAマイルを貯めることができます。
ゴールドカードなのに年会費を安くできる
ANA ワイドゴールドカード(VISA/MasterCard)の最大の魅力は、ゴールドカードなのに年会費を格安で持てることです。
通常年会費は14,000円+消費税とそれなりですが、VISA/MasterCardに限っては「WEB明細サービス」と「マイ・ペイすリボ(リボ払いコース)」に登録することで、年会費が最大4,500円安くなります。
JCBブランドには年会費割引はありません
ゴールドカードなのでポイントをマイルに移行するときの移行手数料も免除されており、年9,500円+消費税の格安コストで持つことができるんです。
リボ払い登録でマイル還元率が1.3%に
通常ANAカードで買い物をすると100円で1マイル(マイル還元率1%)が基本です(特約店では2倍)。
しかし、ANA ワイドゴールド(VISA/Master)であれば、基本のマイル還元率を1.3%まで引き上げることができます。
具体的には、まず三井住友カード(カードの発行会社)のリボ払いコースである「マイペイすリボ」に登録をします。
そして、月々の支払い金額が確定した後で、リボ払いを選択します。
ここで大切なのが、全額を支払ってはいけないということ。
数百円でもリボ払いで翌月に支払い残高を残すことで、通常ポイントと同じだけのボーナスポイントをもらうことができます。
ボーナスポイントは1ポイントあたり3マイルに交換することができます。
仮に10,000円の支払いであったなら通常ポイントが10ポイントで100マイル。さらにボーナスポイントが10ポイント付与されるので、これが1ポイント3マイルに換算され30マイル。
合計で130マイルが付与されるので、獲得できるマイルが1.3倍になります。
ランクアップによるボーナス
もう1つ、ANA ワイドゴールドカード(VISA/Master)のメリットが、前年度の利用金額に応じたボーナスです。
発行会社である三井住友VISAカードには、1年間に利用した金額に応じてボーナスポイントがもらえるサービスがあります。
前年の利用金額に応じて、Ⅰ~Ⅲのステージが設けられており、このステージに応じてボーナスポイントが付与される仕組みです。
このステージにもカード種類が関係しており、ゴールドカードの方が一般ランクよりも多くのボーナスポイントをもらうことができます。
年間の利用金額が300万円を超えるとステージⅢとなり、50万円に到達すると300ポイント(約900マイル)、その後は10万円ごとに60ポイント(約180マイル)付与されます。
次の年に同じ300万を利用すれば、ボーナスだけで約5400マイルを獲得することができます。
これもマイルにすることができるので、実質、通常の買い物で100円につき1.3マイル以上貯まるカードであると考えればよいです。
長期間で大量マイルを貯めたい人におすすめの「ANAアメリカンエキスプレスカード」
ANAアメックスカード | おすすめポイント |
|
世界的なカードブランド「アメリカンエキスプレス」と提携しているANAカードがANAアメックスカード です。
年会費は7,000円+消費税。100円を1マイルに交換するポイント移行コースへの参加費が6,000円+消費税になります。
無期限でマイルを貯めることができる
通常、ANAマイルは有効期限が3年間です。なのでマイルを貯める速度が遅いと、3年で貯められるマイル数の範囲内でしか特典航空券などに交換できません。
しかし、ANAアメリカンエキスプレスカードは無期限にマイルを貯めることができるのが大きな魅力です。
これを可能にしているのがアメリカンエキスプレスのポイント制度で、マイルに交換する前に付与されるポイントは、ポイント移行コースに申し込みをしていれば有効期限が設定されていません。
つまり、アメックスのポイントをずっと貯めておき、いざマイルを使いたいときに一気にマイルに交換することができるのです。長期間にわたってマイルを貯めていきたいという人にはおすすめですよ。
また、アメリカンエキスプレスブランドなので一般カードでもゴールドカードに近いものであり、フライトによるボーナスマイルは10%ですが、空港のラウンジ利用や手荷物の無料配送サービスといったサービスも受けることができます。
入会キャンペーンで大量ボーナス獲得
アメリカンエキスプレスでは、顧客を獲得するため、カード発行時に限り大量のボーナスポイントが付与される特典があります。
例えば、2019年夏の時点で行われているキャンペーンでは
- 入会特典:1,000マイル
- 3か月以内のカード利用額1万円以上:2,000マイル
- 3か月以内にカード利用額20万円以上:5,000マイル
- 3か月以内にカード利用額60万円以上:21,000マイル
といった破格のキャンペーンが実施されています。
全てマイルに交換できるポイントでの付与ですが、条件を満たすだけで29,000マイル。これにカード利用のポイントも合わせると、3か月以内に60万円使えば35,000マイルが付与されます。
これだけで、東南アジア往復のエコノミークラス特典航空券と交換できてしまうレベルです。
このように強力な入会ボーナス特典があるのがANAアメリカンエキスプレスカードの魅力で、キャンペーン情報は必ずチェックしておきましょう。
→ 現在のキャンペーン情報を見る(ANAアメックス公式サイト)
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まとめ
シンガポールに行くときのANA国際線特典航空券を予約するときには、ANA運航便を利用する場合、羽田空港発よりも成田空港発の方が人気が低いので空席のある確率が高まります。
特典航空券を利用する場合、シンガポール観光の不人気シーズンである雨季(11月から3月)が狙い目ですが、春節時期は混雑するので航空券が取りにくくなります。
ANAのマイルを使ってスターアライアンス特典航空券を利用した方が便数が多いので特典航空券を獲得できる可能性は高くなります。
しかし、ルートが非常にたくさんあるので、希望する出発日を区間ごとに丁寧に探す必要があり、区間ごとに検索すると空席有の便を見つけやすくなります。
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