ANAマイルの使い道として最も定番なのが特典航空券への交換です。貯めたマイルで旅行に行くのはマイラーの最高の楽しみですよね。
そんなマイル旅行の定番スポットですが、今回紹介したいのは、日本から3時間で行くことができる南太平洋のリゾート地「グアム」。ハワイと並んで古くから多くの日本人に人気のリゾート観光地です。
そこで、長年ANAマイルを研究している私が、ANAマイルでグアムへの特典航空券を取るコツやポイントを紹介したいと思います。
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まず知っておきたい!グアム線の基本知識
日本人に人気の観光地グアムですが、ANAは自社便を運航していません。ANAと同じスターアライアンスメンバーに所属しているユナイテッド航空が運航しています。
新東京国際空港(成田空港)から1日3便、他にも関西国際空港、中部国際空港、福岡空港、新千歳空港から同じユナイテッド航空がグアムに就航しています。
一部の空港では、毎日運航ではないので利用するときには注意が必要です。
機内はエコノミークラスとビジネスクラスの2クラス制です。
グアムの特典航空券を取るのに必要なマイル数は?
スターアライアンス提携の航空会社の必要マイル数
グアムと日本を結ぶ路線にANAは就航していません。そのため、ANAの国際線特典航空券を発券することはできません。
なので、ANAマイルを使ってグアム行き特典航空券を発券するには、ANAの加盟している航空連合「スターアライアンス」と提携している航空会社の特典航空券を取得するを使います。
ANAマイルはANAの特典航空券だけでなく、スターアライアンスに加盟している他航空会社の特典航空券にも使えるから便利です。
スターアライアンスの特典航空券の場合、グアム行きの必要マイル数は以下の通りです。
エコノミークラス | ビジネスクラス |
20,000マイル | 40,000マイル |
スターアライアンス特典航空券の場合、ANAのようにシーズン(時期)による必要マイル数の変動はありません。
グアム行き特典航空券は1マイル=3円以上の価値!? グアムはマイルで行くのがおすすめな理由
少々余談になりますが、グアムへ行くのに特典航空券がよくおすすめされる理由に「マイル単価の良さ」があります。
グアムの場合、ANAが自社運航しておらずコードシェア便を使うことになるので、普通に有償航空券で発券しようとすると価格が高くなる傾向があります。
例えば、閑散期とされる9月に日本を出発する便をANA公式サイトから探すと、エコノミークラスの往復で比較的安いものでも6万円台、時期によっては9万円台のものがあります。
同じ時期に特典航空券の空き状況を調べると、まだ空きがある状態でANAマイルで特典航空券を発行できます。
マイルを使った場合、必要マイル数は20,000マイル。このマイル数と航空券の価格から考えると1マイルあたり3円以上の価値となります。
参考までに、マイルをANA SKYコイン(1コイン=1円相当で使える)に交換した場合、最大でも1マイル=1.7円程度の交換レートになります。
そう考えると、1マイル=3円以上の価値で使えるグアム特典航空券は、マイルを使う価値が高いといわれています。
経由便(乗り継ぎ)を利用する場合には必要マイル数がアップ
ちなみに日本からグアムに向かう場合、日本国内の空港から直接向かうだけでなく経由便を利用するケースもあります。
例えば、香港やマニラを経由してグアムに行く場合には必要マイル数が変わります。エコノミークラスで23,000マイル、ビジネスクラスで43,000マイルと、必要マイル数がアップします。
よって、経由便を利用すると日本からの直行便よりも必要マイル数が増えるということを知っておきましょう。
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グアム行きの特典航空券を確保するコツ・ポイント
狙い目のシーズンは?
まずシーズンについて基本的なことですが、グアムのような観光地は需要の変動が激しく、日本の三大繁忙期である「ゴールデンウィーク」「お盆」「年末年始」の期間は航空券が非常に取得しにくいです。
さらにグアムは必要マイル数が少なく手軽な旅行先としても人気が高いので、春休み/夏休みの期間も非常に航空券が取得しにくいです。
よって、狙い目シーズンになるのは「6月」と「9月~11月」です。この閑散期と言われているシーズンは空席が多めにある傾向があります。
ただもう少し細かいことをいうと、グアムは1泊〜2泊程度の短期間で行くことができる場所なので、金曜日発や日曜日に帰国になるような便はやや航空券が取得しにくくなる傾向があります。
東京・大阪以外から出る便も探してみる
グアム行きは成田空港から3便飛んでいるものの、すべてB737という小型機材のため、特典航空券用に割り当てられている座席数が少ないです。
そこで、特典航空券を探すときには東京や大阪以外から出る便の空席照会もしましょう。
スターアライアンスの特典航空券であれば、国内線の移動区間にANAを利用することができ、必要マイル数も変わりません。
乗り継ぎをしなければいけないデメリットはありますが、東京発よりは空席がある可能性が高いです。
グアム行きの路線ルートの種類
早めに予約できれば直行便
グアム行きは観光客が多いため、かなり早い段階から予約が埋まっていきます。
また、観光シーズンになると特典航空券よりも有償航空券に座席を回す傾向があるので、特典航空券の座席は確保しにくいです。
スターアライアンス特典航空券の場合、355日前から予約をすることができます。
旅行の計画を早めに立てるか、払い戻し手数料の3,000マイルを支払う覚悟で、とりあえず航空券を抑えてしまうというのも1つの方法です。
知っておきたいマニラ経由と香港経由
グアム行きのユナイテッド航空便は、日本から直行便で行くだけではありません。他の都市と同じように経由便で行くこともできます。
覚えておきたいのが、香港経由とマニラ言経由です。
香港までは東京・関西・中部からANAが就航をしているのでANAで移動して、香港からユナイテッド航空でグアムに向かいます。
マニラを経由する場合もANAでマニラまで飛んで、そこからユナイテッド航空でグアムに向かいます。
距離が長くなる分、必要マイル数も増えて
- エコノミークラスで23,000マイル
- ビジネスクラスで43,000マイル
が必要になります。
2019年のスケジュールであれば同日乗り換えでグアムに向かうことができますが、香港、マニラからの便ともに夜行便になります。
24時間以内の滞在であればストップオーバー扱い(乗り継ぎ)になるので、短時間ですが、どちらの都市の観光をする余裕もあります。
往路と復路で異なる路線を選択することもできるので、直行便で空席が片方にない時には、片方のみ乗り継ぎにするというのも1つの方法です。
閑散期は空席が多め。成田発なら3便目
実際に、ANAのスターアライアンス特典航空券予約システムで空席照会をすると、7月から8月にかけての夏休みシーズンは空席がほとんど見当たりません。
一方、閑散期と呼ばれている9月以降になると一気に空席数が多くなります。
東京発の直行便だけでなく、日本の各都市発の便にも空席があるので、閑散期はかなり狙い目です。(東京の人は日本の国内線を利用して、そこからグアムに飛ぶルートを使います)
週末をはさむ場合も、平日出発で平日帰着の便を選択すると取りやすくなります。
成田空港発の便の場合、午前中と夕方に出発する便は、到着してからの時間に余裕があるので空席が少ないです。しかし夜に出発し、深夜にグアムに到着する3便目は比較的空席が見つかります。
この3便目は、現地に到着してからの移動手段やホテルの確保などが面倒な分、利用者が多くありません。
また、グアムは観光路線のため有償航空券でもビジネスクラスを利用する人は少なめです。
通常、特典航空券はビジネスクラスから予約が埋まっていくことが多いのですが、グアムの場合はエコノミークラスは満席でもビジネスクラスに空席が残っているということもあります。
空席照会をするときには、
- 日本の各都市からグアムに向かう便に空席があるのかどうか。
- 次に経由便に空きがあるのかないのか。
この2つの順に空席照会をしましょう。
東京から出発したくても、予約システムに「東京」の名前を入れていると他の都市発の空席情報が出てこないことが多いです。都市ごとに探していき、最終的には経路と日付を指定する形にすると見つかりやすくなります。
そして、エコノミー/ビジネスなどクラスにこだわらず探していくこともポイントです。
特典航空券よりもお得になることも? ANA国際線ツアーをスカイコインで支払う方法
グアムは特典航空券で行くのが価値が高いと書いてきましたが、1つだけ見落としてはいけないものがあります。
それが、ANA海外ツアーを利用するケースです。
ANAでは航空券だけでなく、海外での宿泊やオプションプランなどを含めた海外ツアーを販売しています。この海外旅行ツアーではツアー専用の航空券が使われており、一般の航空券よりも安くなっているのです
さらにANA海外ツアーの場合は、ANAマイルから交換したSKYコインを利用しての支払いが可能というのがポイントです。
ANAスカイコインは、マイルから1.2〜1.7倍のレートで交換できるコインのこと。10コイン=10円として使えるので、価値としては1コイン=1円です。このコインで航空券を買ったりツアー商品を購入したりできます。
例えば、ANA海外ツアーで航空券・ホテル代込70,000円というツアーがあったとします。
ホテル代が一人当たり40,000円として、航空券に相当する金額は30,000円。
ここで、貯めていた20,000ANAマイル分をSKYコインに交換すると、会員のステータスとカードランクによって異なりますが概ね30,000円から36,000円分ぐらいの価値に交換できます。このスカイコインで支払うだけでも、(航空券分を見れば)少しお釣りがくる計算です。
一方で、20,000ANAマイルを特典航空券に交換する場合、航空券代は無料ですが、航空券代以外にホテルの宿泊費用、燃油サーチャージ、空港利用税などの各種税金を支払わないといけません。
これら旅行にかかるトータル金額で比較すると、マイルを特典航空券に交換するより、マイルをスカイコインに交換して海外ツアーを購入するパターンの方がお得になるケースがあります。
しかもスカイコインでツアー代を支払う場合、国際線ツアーであればフライトマイルが貯まり、ツアー代金の支払いでマイルを貯めることができます。
特にANA国際線ツアーでは、時期に合わせてセール商品などを販売し、グアムなどの観光路線では閑散期に合わせて大幅な割引価格でツアーを販売することもあります。
ツアーでは、有償航空券を使っているので特典航空券よりも枠が広く、座席を確保しやすいメリットもあります。
このように、グアムへの旅行を計画するときには、必ずしも特典航空券を利用するのが一番お得というわけではなく、ANA海外ツアーを使った方が何かとメリットが多くなるケースもあります。
ホテル代などトータル金額を加味したうえで、ツアーの代金とどれくらい違うのか、マイルを使って航空券を発券するだけの価値があるのかをしっかりと確認しましょう。
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ANAマイルを貯めるのにおすすめのクレジットカードは?
長期間で大量マイルを貯めたい人におすすめの「ANAアメリカンエキスプレスカード」
ANAアメックスカード | おすすめポイント |
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世界的なカードブランド「アメリカンエキスプレス」と提携しているANAカードがANAアメックスカード です。
年会費は7,000円+消費税。100円を1マイルに交換するポイント移行コースへの参加費が6,000円+消費税になります。
無期限でマイルを貯めることができる
通常、ANAマイルは有効期限が3年間です。なのでマイルを貯める速度が遅いと、3年で貯められるマイル数の範囲内でしか特典航空券などに交換できません。
しかし、ANAアメリカンエキスプレスカードは無期限にマイルを貯めることができるのが大きな魅力です。
これを可能にしているのがアメリカンエキスプレスのポイント制度で、マイルに交換する前に付与されるポイントは、ポイント移行コースに申し込みをしていれば有効期限が設定されていません。
つまり、アメックスのポイントをずっと貯めておき、いざマイルを使いたいときに一気にマイルに交換することができるのです。長期間にわたってマイルを貯めていきたいという人にはおすすめですよ。
また、アメリカンエキスプレスブランドなので一般カードでもゴールドカードに近いものであり、フライトによるボーナスマイルは10%ですが、空港のラウンジ利用や手荷物の無料配送サービスといったサービスも受けることができます。
入会キャンペーンで大量ボーナス獲得
アメリカンエキスプレスでは、顧客を獲得するため、カード発行時に限り大量のボーナスポイントが付与される特典があります。
例えば、2019年夏の時点で行われているキャンペーンでは
- 入会特典:1,000マイル
- 3か月以内のカード利用額1万円以上:2,000マイル
- 3か月以内にカード利用額20万円以上:5,000マイル
- 3か月以内にカード利用額60万円以上:21,000マイル
といった破格のキャンペーンが実施されています。
全てマイルに交換できるポイントでの付与ですが、条件を満たすだけで29,000マイル。これにカード利用のポイントも合わせると、3か月以内に60万円使えば35,000マイルが付与されます。
これだけで、東南アジア往復のエコノミークラス特典航空券と交換できてしまうレベルです。
このように強力な入会ボーナス特典があるのがANAアメリカンエキスプレスカードの魅力で、キャンペーン情報は必ずチェックしておきましょう。
→ 現在のキャンペーン情報を見る(ANAアメックス公式サイト)
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年会費格安で持てる「ANAワイドゴールドカード(VISA/MasterCard)」
ANA VISAワイドゴールドカード | おすすめポイント |
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ゴールドカードになりますが、年会費を安く持てる点でおすすめなのが「ANA ワイドゴールドカード」です。
陸でも空でもザクザクANAマイルを貯めることができます。
ゴールドカードなのに年会費を安くできる
ANA ワイドゴールドカード(VISA/MasterCard)の最大の魅力は、ゴールドカードなのに年会費を格安で持てることです。
通常年会費は14,000円+消費税とそれなりですが、VISA/MasterCardに限っては「WEB明細サービス」と「マイ・ペイすリボ(リボ払いコース)」に登録することで、年会費が最大4,500円安くなります。
JCBブランドには年会費割引はありません
ゴールドカードなのでポイントをマイルに移行するときの移行手数料も免除されており、年9,500円+消費税の格安コストで持つことができるんです。
リボ払い登録でマイル還元率が1.3%に
通常ANAカードで買い物をすると100円で1マイル(マイル還元率1%)が基本です(特約店では2倍)。
しかし、ANA ワイドゴールド(VISA/Master)であれば、基本のマイル還元率を1.3%まで引き上げることができます。
具体的には、まず三井住友カード(カードの発行会社)のリボ払いコースである「マイペイすリボ」に登録をします。
そして、月々の支払い金額が確定した後で、リボ払いを選択します。
ここで大切なのが、全額を支払ってはいけないということ。
数百円でもリボ払いで翌月に支払い残高を残すことで、通常ポイントと同じだけのボーナスポイントをもらうことができます。
ボーナスポイントは1ポイントあたり3マイルに交換することができます。
仮に10,000円の支払いであったなら通常ポイントが10ポイントで100マイル。さらにボーナスポイントが10ポイント付与されるので、これが1ポイント3マイルに換算され30マイル。
合計で130マイルが付与されるので、獲得できるマイルが1.3倍になります。
ランクアップによるボーナス
もう1つ、ANA ワイドゴールドカード(VISA/Master)のメリットが、前年度の利用金額に応じたボーナスです。
発行会社である三井住友VISAカードには、1年間に利用した金額に応じてボーナスポイントがもらえるサービスがあります。
前年の利用金額に応じて、Ⅰ~Ⅲのステージが設けられており、このステージに応じてボーナスポイントが付与される仕組みです。
このステージにもカード種類が関係しており、ゴールドカードの方が一般ランクよりも多くのボーナスポイントをもらうことができます。
年間の利用金額が300万円を超えるとステージⅢとなり、50万円に到達すると300ポイント(約900マイル)、その後は10万円ごとに60ポイント(約180マイル)付与されます。
次の年に同じ300万を利用すれば、ボーナスだけで約5400マイルを獲得することができます。
これもマイルにすることができるので、実質、通常の買い物で100円につき1.3マイル以上貯まるカードであると考えればよいです。
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まとめ
ANAのマイルを使ってグアムに行く場合、ANAの運航便はないので、同じスターアライアンスメンバーに所属しているユナイテッド航空の便をスターアライアンス特典航空券で発券する必要があります。
しかし、人気の観光地のため、長期休みなどの繁忙期は特典航空券が取りにくく、その時期を外せば空席を見つけやすくなります。
日本の複数都市からユナイテッド航空の便があり、さまざまなルートから探すことができます。
必要マイル数が少し増えるものの、マニラ経由や香港経由の便も選択肢としてあります。
有償航空券は高いので特典航空券として発券できるとマイルの単価が高まり、お得な使い方になります。
ANAの海外旅行ツアーで、時折安いグアムツアーが販売されていることがあり、ホテル代と航空券代がセットになっていて、それをマイルから交換したSKYコインで支払いできるので、特典航空券が取得できない場合には、ツアーを利用するのも1つの方法です。
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